
女の本懐
夢の印税生活
小説を書くようになってから、
「好いですねえ。夢の印税生活ですねえ……」
などとよく言われます。
皆さんは、何冊も小説を上梓していると、あっちからもこっちからも印税が入ってくる、そんなイメージを持たれているのではないでしょうか。
刊行にあたってこの作者ならこれくらい売れるだろうと、初版部数が決められて、とりあえず売れようが売れまいが、その部数に10パーセントくらいをかけた分が出版社から支払われる、これが印税です。
そうして刊行後、売れて在庫が無くなると判断されれば、重版出来となり、何冊かが二刷りとして再び刊行され、その分の印税が支払われます。
しかし、追加の部数はせいぜい初版の一割くらいで、重版など滅多にかかるものではなく、二刷り、三刷りと版を重ねることなどまずありません。ゆえに、わたしのような三文作家は、ほとんど初版印税で暮らしております。
なので、とにかく書くしかない。
書いて書いて書いて書いていかないとままならぬわけです。
コロナ以降書店の数も減り続け、初版部数も減りました。
夢の印税生活なんて、正しく夢ですねえ。
(令和8年2月22日)
酔剣 ~安兵衛決闘秘話~
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- ■期間:2026年4月8日(水)~12日(日)
■作・演出:岡本さとる
■出演:室たつき 沙弥音 松本幸大 前田耕陽
丹羽貞仁 遠藤真理子 小林 功 柳谷参助
いぐち武志 月登 重住 燎 浅井ひとみ
ちか寿三美 鹿子かの子 伊原夏菜 西川瑞乃
森谷勇太 兆平 松本 誠 近藤修大 宮嶌秀彰
大城将太
■劇場:銀座 博品館劇場
■チケット代金:前売8,000円/当日8,500円
■チケットの予約は、当ホームページでも
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三十石船
おせち料理
今年初めの呟きは、おせち料理について……。
わたしは大阪、家内は京都出身ですので、お正月の料理は自然と上方風になります。
雑煮は白みそに丸餅、大根、金時人参、里芋に、好みでかつお節をふりかけます。
おせち料理は様々ありますが、これだけは絶対に欲しいというのが棒鱈です。
かちんかちんの真鱈の素干しを三日ほど水につけ、醤油、砂糖などで炊き込むわけですが、程よい歯ごたえ、甘辛さを噛みしめて日本酒を飲むと、とても幸せな気持ちになります。わたしはこれがないと正月を過ごせません。
とはいえこの棒鱈、東京に来てからはなかなか見かけません。
ゆえに、毎年確保するのが大変なのですが、大阪に住む叔母が年末の恒例として、黒豆の他に炊いて送ってくれているので大いに助かっております。
棒鱈など食べたことがないという人は、是非一度、ご賞味あれ。
今年も、当ホームページをよろしくお願いいたします
(令和8年1月15日)
質屋の娘
一喜一憂
今年もいよいよ暮れゆきますが、いつもこのホームページをご覧くださいましてありがとうございます。
わたしにとって令和7年は、相も変わらず一喜一憂の日々でした。
「おっさんの呟き」を読み返すと、ぼやいてばかりで芸がないのがお恥ずかしい限りです。
しかしながら、今年は誰もが「それはおかしいやろ」と思うことに、はっきりと声をあげる人が表舞台に現れて、少しほっとした一年でした。
来年はこのコーナーに、もっと洒脱でおかしみのある一文を掲載できればと、考えております。
小説の世界も、舞台の世界も厳しい現実を突き付けられていますが、何とか楽しみながら、人生のラストスパートをかけたいと思います。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
(令和7年12月30日)
合縁奇縁
ユーチューブ
テレビが面白くない昨今、結構ユーチューブを見ております。
近頃、はまっているのが「悪の秘密ぼっち『ヘライザー総統』と言う名のファンタジー」です。
これが実に面白い。何故か鼻にテープを貼った、ちょっとコケティッシュな若き美女が、ヘライザー総統なのですが、彼女が時事ネタを独特な喋り口調で斬りまくるのがとても痛快で、見ていて気持ちいい。
総統はかなりの毒舌ですが、持ち前の愛嬌で何を喋っても許されます。構成には笑いが満載で、嫌みがありません。
しかも、他のチャンネルにありがちな、長々としたものではなく、本人が5分くらいで語り尽くすのが、わかり易くて好感がもてます。
端的に面白おかしく情報を伝え、自分の意見を入れ込む。これはなかなか出来ることではありません。
物事の好き嫌いが同じで、「うんうん、そうだ。あんたの言う通り」などと、自分の子供より若い世代の女性に、日々相槌を打って笑っているさとる爺さんでございます。て、こと……。
(令和7年11月20日)
恋敵
酒話会5
駕籠屋春秋一

酒話会5


第5回「酒話会」この度も盛況のうちに終わりました。
ありがとうございました。
姫と賽
働いて、働いて……。
自民党の総裁に、高市早苗氏が選出された。五人の顔ぶれの中では、高市氏推しであったわたしには、満足な結果でありました。
その就任の挨拶で、高市氏は「働いて、働いて、働いて、働いて参ります!」と熱弁された。わたしは最高のスピーチであったと思います。
これを、働き方改革に逆行するだとか、働け圧力を押し付けるなとか、早速批判する人が出ているみたいですが、公僕として皆様のために働くという決意の何がいけないのか、理解に苦しみます。
国難にあたって、上に立つ者が率先して働く意志を示さずに何とするのか。
日々の糧を得るために好きでもない仕事を最低限こなして、後は趣味に生きたい。そういう考え方も好いでしょう。その人の趣味が読書や観劇なら、大歓迎です。
しかし、自分にとってやり甲斐のある仕事に巡り合い、これを生き甲斐にして、一生の目標に近づかんと、ひたすら働きたいという人も、世の中にはいる。その人に「働くな」という権利は誰にもないはずです。
近頃「スキマバイト」のCMをよく見ますが、本業に励めないからバイトするのは、本末転倒も甚だしい。これがバスの減便を生み、なかなか老人が免許返納出来ない理由になっている。ワークライフバランスとは何なのだ。誰が勝手に決めたのでしょう。幸せの押し付けほど迷惑なものはない。
わたしは、書いて、書いて、書いて死んでいくと思います。
もう既に、書くことなど楽しくなくなりましたが、こんなわたしの小説や舞台でも、心待ちにして下さる人がいる限り、休まず書き続けるつもりです。
「ああ、何だか空しいなあ」と思う時もありますが、とどのつまり、わたしにはそんな暮らしが幸せなのでしょう。
そして、わたしの周りにはわたしなどより、はるかに働いていて、幸せそうな表情をしている人はいっぱいいます。
(令和7年10月15日)
さらば古都よ
大阪で育ったわたしは、子供の頃、奈良へは学校の遠足でよく連れて行ってもらいました。京都へは家族で観光をしたり、少し大きくなると友達同士で遊びに行ったりして、大学時代は日々ここで過ごしました。
近頃、大阪の小学校では、オーバーツーリズムの影響で、古都へは行かなくなったところもあるそうです。
そりゃあそうですよね。外国人で溢れかえっているところに、大勢の子供達を連れてはいけませんよね。
でも、日本の歴史が詰まった古都に、日本の子供達がそんな理由で行けなくなるのは、本末転倒というか、何とも残念な話であります。
それでいて政府は、日本人の子供が殺されている、中国に修学旅行を推奨しているとか。もうこれには怒りしか覚えません。
京都に住んでいる人は、修学旅行の季節になると、人の多さにうんざりとしたらしいですが、今は年がら年中外国人観光客で溢れかえり、その昔が懐かしいといいます。修学旅行の生徒は貸し切りバスで移動しますが、外国人観光客は大きなスーツケースを持って、しかも時には10人以上で市民の足である、市バスに乗り込んでくる。
これはもう、住んでいる人には日々地獄としか言えません。
古都でゆったりと古に想いを馳せる。日本の情緒を感じる。
こんなことはもう、わたしの生きている間は出来なくなるのでしょうか。
東京も大阪も同じです。お江戸の風情も、浪花の風情も、マナー知らずの外国人に無茶苦茶にされています。
ここ数年。外に出るのが億劫になりました。仕事場に籠って江戸時代の世界に生きるのが、わたしの余生なのでしょうか。
そんなことを考えていると、何だか生きる望みもなくなってきます。
さらば古都よ、思い出の地よ……。
若い人達に言いたい。日本が好きで、日本人の精神に触れたいという、素敵な外国の人達とこそ手を取り合い、いつか日本を元の美しい国にして下さい。
わたしはそれを願って止みません。
(令和7年9月18日)

















